「いざ歩こうとすると、足が床に張り付いたみたいに動かなくなってしまう…」「家の廊下で急に足が止まって、転びそうになる」
パーキンソン病を抱えるご家族にとって、「すくみ足」は、日常生活に大きな不安をもたらす症状です。歩行のきっかけがつかめず、足が前に出なくなるこの症状は、ご本人の行動意欲を低下させるだけでなく、転倒や骨折のリスクを大幅に高めてしまいます。
ご家族にとっても、「どうすれば足がスムーズに出るようになるのか」「在宅でできる安全なリハビリはないか」という悩みが尽きません。このままでは、ご本人の**QOL(生活の質)**が下がり、介護の負担も増えてしまうのではないかと心配になることでしょう。
パーキンソン病の“すくみ足”が起こる理由
パーキンソン病は、脳内の神経伝達物質「ドーパミン」が減少することで、身体の動きをスムーズにコントロールできなくなる病気です。すくみ足は、その代表的な症状の一つで、特に以下のような場面で起こりやすいとされています。
- 歩き始めや方向転換の時
- 狭い場所や人混みの中
- ドアをくぐる時や、段差を越える時
これは、脳からの「歩け」という指令が、体の筋肉にうまく伝わらないことで起こると考えられています。
平塚市にお住まいの高齢者のご家族からは、「親がパーキンソン病で、すくみ足がひどくなってから、家の中を歩行するだけでも目が離せなくて…」というご相談をいただきました。このように、すくみ足は、ご本人の自立を妨げ、介護する側の負担を増やす深刻な問題です。
“合図”と“リズム”を活用した在宅でのリハビリ
パーキンソン病によるすくみ足には、脳に動きのきっかけを与える**「合図」や「リズム」が有効です。これは、在宅でも簡単に取り入れられるリハビリ的ケア**です。
- 足元の視覚的な合図: 足元にガムテープで横線を引いたり、色付きの紙を置いたりして、線の上をまたぐように促してみましょう。線をまたぐという動作が、すくみ足のスイッチを入れるきっかけになります。
- 聴覚的なリズム: 「イチ、ニ、イチ、ニ」と声をかけたり、メトロノームアプリを使ったりして、一定のリズムに合わせて歩行を練習します。
- 鏡の活用: 自分の歩行の様子を鏡で見ることで、足が止まっていることに気づきやすくなります。鏡を見ながらリハビリをすると、動きの改善が期待できます。
これらの工夫は、ご家族がそばにいる時に行うと、より効果的です。
狭所・段差の注意と訪問時の支援
すくみ足は、狭い場所や段差で起こりやすいため、自宅の環境を整えることが転倒予防に繋がります。
- 段差の解消: 玄関や部屋の段差にスロープを設置したり、小さな段差には手すりをつけたりして、安全に歩行できる環境を作りましょう。
- 通路の確保: 廊下や部屋の角など、物が散乱しやすい場所を片付け、スムーズに移動できる歩行ルートを確保します。
- 訪問時のサポート: 平塚市や秦野市のご自宅に伺う訪問マッサージの際には、実際にすくみ足が起こりやすい場所をご家族に教えていただきます。その場所での立ち止まりや方向転換の練習に重点を置くことで、在宅での生活をより安全にサポートします。
秦野市で施術を受けている80代女性の患者様は、以前は狭いトイレの入り口でよく足がすくんでいました。そこで、トイレの前に目印となるマットを置くことを提案し、訪問時に一緒に歩行練習を行ったところ、すくみ足が起こりにくくなったと喜んでくださいました。
訪問マッサージと病院リハビリの役割の違い
病院でのリハビリ(理学療法士が行う訓練)は、主にパーキンソン病の診断後、初期段階の集中的な機能訓練が中心となります。一方、訪問マッサージは、退院後も在宅で継続的に身体機能を維持・向上させる役割を担います。
- 当院の役割: 国家資格を持つあん摩マッサージ指圧師が、ご自宅や老人ホームに伺い、硬くなった筋肉をマッサージでほぐし、関節の柔軟性を保ちます。また、「機能訓練」(リハビリ)で、歩行や立ち上がりの練習を行い、QOLの維持をサポートします。
- 病院リハビリとの連携: 当院は、主治医やケアマネージャーと連携をとり、病院のリハビリ内容と重複しないよう、一人ひとりに合ったケアプランを立てます。
まとめ
パーキンソン病によるすくみ足は、適切な在宅ケアと工夫を継続することで、転倒のリスクを減らし、歩行の安全性を高めることが期待できます。
平塚市・秦野市を中心に活動するやよいマッサージ治療院は、国家資格者がご自宅までお伺いし、医療保険を利用した訪問マッサージとリハビリで、ご本人とご家族の不安に寄り添います。
「親が安全に歩行できる在宅環境を整えたい」「すくみ足を少しでも改善してあげたい」
そう願うあなたを、私たちは全力でサポートします。お気軽にご相談ください。
パーキンソン病のリハビリマッサージをもっと詳しく知りたい方は、
👉パーキンソン病と向き合うご家族へ|体のこわばりを和らげる訪問リハビリマッサージをご覧ください。