「親の体を起こしたり、ベッドから車椅子に移したりするたびに、腰が痛くてつらい…」

このようなお悩みは、在宅介護を行うご家族に共通するものです。特に、高齢者介護では、ご本人の体重を支える場面が多く、無理な姿勢を続けると、介護をする側の腰痛や体の不調につながりかねません。

介護を安全に、そして長く続けるためには、ご自身の体を守る知識が不可欠です。しかし、専門的な介護技術リハビリの知識がないまま、手探りで介護をされている方も多いでしょう。「腰が痛い」と感じていても、誰にも相談できず、一人で抱え込んでいるかもしれません。


なぜ介護で腰痛が起こるのか

介護腰痛が起こる主な原因は、**「間違った体の使い方」**にあります。特に、以下のような動作は、腰に大きな負担をかけます。

  • 中腰での作業: 体をかがめて中腰で介助すると、腰の椎間板に大きな圧力がかかり、腰痛を引き起こします。
  • 腕の力に頼った動作: 腕の力だけでご本人を引き起こそうとすると、全身のバランスが崩れ、腰に無理な負担がかかります。
  • ひねりながらの動作: 立ち上がりや移乗の際に、上半身だけをひねると、腰の筋肉や関節を痛める原因になります。

このような体の使い方を放置すると、慢性的な腰痛になり、介護を継続すること自体が困難になってしまいます。また、転倒のリスクも高まり、ご本人にも危険が及ぶ可能性があります。

平塚市在宅介護を行っているご家族からは、「親の歩行をサポートするだけで腰が痛くなり、リハビリを続けるのが難しい」というご相談をいただきました。介護者のQOL(生活の質)を保つことも、大切な在宅でのリハビリと言えるでしょう。

腰を守る「ボディメカニクス」の超入門

ボディメカニクスとは、てこの原理など物理的な法則を応用して、最小限の力で安全に介助を行う技術です。この技術を身につけることで、ご自身の腰を守り、ご本人の負担も減らすことができます。

ここでは、在宅介護をする際に役立つ基本的なポイントを解説します。

  • 体全体で支える: ご本人の体を腕だけでなく、体全体で支えるようにしましょう。特に、重心を低くし、ご本人の重心と自分の重心をできるだけ近づけることが大切です。
  • ひざを使う: 中腰にならず、ひざを曲げて重心を下げましょう。これにより、腰への負担が減り、下半身の大きな筋肉を使えるようになります。
  • ひねらずに向きを変える: 介助の際は、ひねるのではなく、足全体を使って体の向きを変えるようにします。

これらのポイントを意識するだけでも、介護の負担は大きく軽減されます。

訪問マッサージが「ボディメカニクス」をサポート

介護をする方が腰痛を抱えていると、ご本人のリハビリにも影響が出てしまいます。当院が行う訪問マッサージは、介護者の体の状態を整え、安全な介護をサポートします。

  • 硬くなった筋肉をほぐす介護で酷使している腰や肩、背中の筋肉をやさしくマッサージし、血行を改善します。これにより、痛みの緩和が期待できます。
  • 正しい姿勢の確認在宅での介護動作を見ながら、**「今のような体の使い方だと腰に負担がかかりますよ」**とアドバイスすることも可能です。
  • 無理のないリハビリを提案: ご本人の状態に合わせて、ベッド上でできる簡単なリハビリや、安全な歩行訓練の方法をご提案します。

病院リハビリとの違いとご家族にとってのメリット

病院のリハビリ(理学療法士などが行う訓練)は、ご本人の機能回復が主目的です。一方、当院の訪問マッサージは、ご本人の身体機能維持・向上だけでなく、介護をされているご家族の負担軽減も重要な役割と考えています。

  • 介護者の心と体の負担軽減: ご自宅に伺うため、通院の送迎や付き添いが不要になり、介護の合間にご自身の体をケアする時間を持つことができます。
  • 専門家による安心国家資格を持った専門家が、ご本人の体調だけでなく、介護者の体調にも配慮したアドバイスをすることで、ご家族の不安を和らげます。

まとめ

在宅介護で「腰がつらい」と感じるのは、体の使い方に原因があるかもしれません。ボディメカニクスの知識を少し取り入れ、ご自身の体を守ることで、ご本人もご家族も、安心して介護を続けることが可能です。

平塚市を中心に活動するやよいマッサージ治療院は、国家資格者がご自宅までお伺いし、医療保険を利用した訪問マッサージで、ご本人とご家族の不安に寄り添います。

介護でつらい腰をなんとかしたい」「安心して在宅介護を続けたい」

そう願うあなたを、私たちは全力でサポートします。お気軽にご相談ください。

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