「親の関節が固まってきたみたい…」在宅介護でできること
高齢者の介護をしていると、こんな変化に気づくことがあります。
- 「ひじやひざが曲がったまま伸びにくくなってきた」
- 「体を拭こうとすると、関節が固まっていて痛そう」
- 「歩行が不安定で、リハビリをしても効果がないのではと不安になる」
これは、病気や運動不足によって関節の動きが悪くなる「拘縮(こうしゅく)」という状態かもしれません。拘縮が進行すると、着替えや体位変換などの日常動作が難しくなり、ご家族の介護負担が増えてしまいます。
しかし、適切な関節の在宅ケアを続けることで、拘縮の進行を防ぎ、**QOL(生活の質)**を維持することが期待できます。
なぜ関節は固まってしまうのか?
関節が固まる原因は、主に以下の2つが考えられます。
- 長期間の安静: 病気や寝たきりの状態が続くと、関節を動かす機会が減り、筋肉や腱が短くなって固まります。
- 痛みや麻痺: 脳梗塞の後遺症などで麻痺が残ると、関節を動かせなくなり、そのまま放置してしまうと拘縮が進行します。
秦野市で在宅介護を行うご家族からは、「親のリハビリを頑張りたいけど、どうすれば関節を痛めずに体を動かしてあげられるか分からない」というご相談をいただきました。関節ケアには、ご自身の体を守るための正しい知識が必要です。
関節ケアの基礎:良肢位(りょうしい)の作り方
「良肢位」とは、関節が固まってしまわないように、最も機能的で楽な位置に保つことです。介護をする方が良肢位の基本を知っておくことで、ご本人の痛みを和らげ、拘縮の進行を防ぐことができます。
ひじ・ひざ・股の基本角度
- ひじ: 90度程度に軽く曲げた状態が基本です。
- ひざ: 15度〜30度程度に軽く曲げた状態が望ましいです。
- 股関節: 30度程度に曲げた状態が良いとされています。
これらの角度を保つために、枕やクッション、バスタオルなどを上手に活用しましょう。例えば、ひざの下にクッションを入れるだけで、関節が伸びきって固まるのを防ぐことができます。
道具の使い分けとNG例
- 道具の使い分け: クッションやバスタオルは、関節の隙間を埋めるように使い、一点に圧力がかからないように配慮します。
- NG例: 関節を無理に伸ばしたり、ねじったりする。ご本人が「痛い」と感じる動きは絶対にやめましょう。
良肢位のケアを続けることは、リハビリ効果を高めるだけでなく、ご本人のQOLを維持する上でも非常に大切です。
訪問マッサージが「良肢位」をサポート
「良肢位って難しそう…」と感じるご家族もいるかもしれません。当院が行う訪問マッサージは、在宅での関節ケアを専門的にサポートします。
- 関節の柔軟性を保つ: 固くなった関節やその周りの筋肉を、やさしくマッサージし、血行を改善します。これにより、関節の動きがスムーズになり、介護やリハビリが楽になることが期待できます。
- 正しい姿勢のアドバイス: 在宅での生活環境を拝見し、「ここにクッションを置くと楽になりますよ」「この姿勢は関節**に負担がかかります」**といった具体的なアドバイスを行います。
病院リハビリとの違いとご家族にとってのメリット
病院でのリハビリ(理学療法士などが行う訓練)は、主に機能回復が目的です。一方、訪問マッサージは、退院後も在宅で継続的に関節の柔軟性を保ち、介護やリハビリの土台を整える役割を担います。
- ご家族の負担軽減: 施術者が秦野市や平塚市のご自宅に伺うため、介護の合間にご自身の体を休めることができます。
- 専門家による安心感: 国家資格を持った専門家が在宅で高齢者の関節ケアを行うことで、ご家族は安心して介護を続けられます。
まとめ
拘縮を予防する**「良肢位」のケアは、在宅介護において非常に重要です。ご家族が正しい知識を身につけ、日々のリハビリ的ケアを続けることで、ご本人のQOL**を守ることができます。
秦野市・平塚市を中心に活動するやよいマッサージ治療院は、国家資格者がご自宅までお伺いし、医療保険を利用した訪問マッサージで、ご本人とご家族の健康を全力でサポートします。
「親に少しでも楽な姿勢で過ごしてほしい」「在宅介護の不安を減らしたい」
そう願うあなたを、私たちは応援します。お気軽にご相談ください。